「フリーランスになったら、税金っていつ払うの?」
「確定申告のときにまとめて払えばいいんじゃないの?」
会社員からフリーランスになったばかりだと、税金の金額以上に分かりにくいのが「支払うタイミング」です。僕自身、フリーランスになる前は、
- 所得税
- 住民税
- 国民健康保険
- 国民年金
があることはなんとなく知っていました。しかし、それぞれがいつ請求されるのかまでは理解していませんでした。特に知らなかったのが「予定納税」です。
実際にフリーランスとして働いてみると、ある年には、
- 所得税:約75万円
- 住民税:約76万円
- 予定納税:約55万円
- 任意継続の健康保険:約40万円
- 固定資産税:約14万円
と、合計約260万円の支払いが重なりました。
もちろん、これは僕自身の特定の年の実績であり、すべてのフリーランスに同じ金額が発生するわけではありません。それでも、この経験から痛感したのが、
フリーランスは「いくら払うか」だけでなく、「いつ払うか」を知っておくことが重要
ということです。
この記事では、フリーランスが知っておきたい税金・社会保険の年間スケジュールを、できるだけ分かりやすく整理します。
- フリーランスの税金・社会保険はいつ払う?
- まず覚えたいフリーランスの4大支払い
- 【1月】前年の所得に対する支払いを意識する
- 【2月】確定申告の準備を本格化
- 【3月】所得税の支払い
- 【4月】国民年金などの支払いを確認
- 【5月】「去年の所得」が住民税などに反映され始める
- 【6月】住民税の支払いが始まる
- 【7月】予定納税が始まる人もいる
- 【8月〜10月】税金・社会保険の支払いが続く
- 【11月】予定納税の第2期
- 【12月】翌年の税金に備える
- フリーランスの年間税金スケジュールを図にするとこうなる
- 僕が実際に約260万円の支払いを経験して感じたこと
- フリーランスが税金でお金を失わないための対策
- フリーランスの税金は「金額」より「タイミング」が怖い
- あなたの場合、1年間でいくらお金が残る?
- フリーランスの税金・支払いについてよくある質問
- まとめ|フリーランスは「税金がいつ来るか」を知っておこう
フリーランスの税金・社会保険はいつ払う?
まず全体像を確認しましょう。フリーランスが主に意識したい支払いは次のとおりです。
| 時期 | 主な支払い・手続き | ポイント |
|---|---|---|
| 1月 | 国民年金など | 毎月の支払いを忘れない |
| 2月 | 確定申告準備 | 帳簿・領収書などを整理 |
| 3月 | 所得税・確定申告 | 1年分の所得税を精算 |
| 3月 | 消費税※ | 課税事業者などが対象 |
| 4月 | 国民年金・各種支払い | 前納を利用する人も |
| 5月 | 住民税などの準備 | 前年所得の影響を意識 |
| 6月 | 住民税 | まとまった支払いが始まる |
| 7月 | 予定納税・住民税など | 資金繰り注意 |
| 8月 | 住民税・国保など | 自治体により異なる |
| 9月 | 国保など | 納期限は自治体ごとに異なる |
| 10月 | 住民税・国保など | 秋にも支払いが続く |
| 11月 | 予定納税 | 第2期の支払い |
| 12月 | 年末調整ではなく確定申告準備 | 翌年に向けて整理 |
ただし、これはすべてのフリーランスに同じ支払いが発生するという意味ではありません。
特に、
- 住民税
- 国民健康保険
- 固定資産税
- 消費税
などは、自治体や個人の状況によって納期限・金額が変わります。国民健康保険の具体的な徴収期限や方法は、市区町村などの条例で定められています。そのため、この記事では「基本的なスケジュール」として理解してください。
まず覚えたいフリーランスの4大支払い
フリーランスになったら、まず次の4つを意識しておくといいでしょう。
1. 所得税
1年間の所得に対してかかる税金です。
基本的には確定申告を行い、そこで税額を確定させて納税します。
個人事業主の所得税については、原則として翌年の確定申告期間に申告・納付します。例えば令和7年分の所得税の申告・納付期限は令和8年3月16日でした。
2. 住民税
前年の所得をもとに計算されるため、
「今年たくさん稼いだら、今年すぐ住民税が上がる」
というわけではありません。このタイムラグが、独立直後の資金繰りを難しくする原因の一つです。
3. 国民健康保険
会社員を退職して国民健康保険に加入する場合、保険料は前年所得などをもとに計算されます。ただし、具体的な計算方法や納期限は自治体によって異なります。
4. 国民年金
国民年金は、納付対象月の翌月末日が原則的な納付期限です。令和8年度の国民年金保険料は月額17,920円です。
【1月】前年の所得に対する支払いを意識する
1月は、年末年始で忙しい時期ですが、フリーランスにとっては前年の事業を整理する時期でもあります。この時期から、
- 売上
- 経費
- 領収書
- クレジットカード明細
- 銀行口座
- 各種控除
などを整理しておくと、確定申告がかなり楽になります。国民年金は毎月納付する場合、納付対象月の翌月末が期限です。
【2月】確定申告の準備を本格化
2月になると、確定申告を意識する時期です。
フリーランスの場合、
「3月になってから帳簿を整理する」
では遅いことがあります。
特に、
- 経費の領収書
- 家事按分
- 青色申告
- 各種控除
- 国民年金
- iDeCo
- ふるさと納税
などを整理しておきましょう。
確定申告は単に税金を計算する作業ではなく、翌年以降の住民税や社会保険料にも影響する重要な手続きです。
【3月】所得税の支払い
3月は、フリーランスにとって大きな支払いが発生しやすい月です。確定申告をして、その年の所得税を納付します。
令和7年分の場合、所得税・復興特別所得税の申告・納付期限は令和8年3月16日でした。つまり、
前年に稼いだお金に対する所得税を、翌年3月ごろに払うというイメージです。
「去年のお金なのに、今払う」のがポイント
例えば、
2025年にたくさん稼ぐ
↓
2026年に確定申告
↓
2026年3月ごろに所得税を納付
という流れです。
この時間差を知らないと、
「今年の売上はそんなに多くないのに、なんでこんなに税金を払うの?」
となりやすいです。
【3月】消費税にも注意
消費税の納税義務がある個人事業者は、所得税とは別に消費税の申告・納税も考える必要があります。
個人事業者の消費税・地方消費税の確定申告期限は、所得税より後の原則3月31日です。令和7年分は令和8年3月31日でした。
ただし、すべてのフリーランスが消費税を納めるわけではありません。
インボイス制度への登録状況なども含め、自分が課税事業者なのかを確認しておきましょう。
【4月】国民年金などの支払いを確認
4月は年度が切り替わるため、国民年金についても確認しておきたい時期です。国民年金は毎月払いのほか、前納制度を利用することもできます。
令和8年度は、1年前納・2年前納・6か月前納などが用意されており、前納には割引があります。まとまった現金を確保できる人は、前納も選択肢になります。
ただし、
「割引になるから全部前払い」
とするのではなく、手元資金とのバランスも重要です。フリーランスにとっては、現金を持っていること自体が安心材料になるからです。
【5月】「去年の所得」が住民税などに反映され始める
5月ごろから注意したいのが、
前年の所得による負担
です。フリーランスになったばかりの人は、「今年から売上が増えた」
という感覚になりやすいですが、税金や社会保険の計算は前年所得の影響を受けるものがあります。
つまり、
収入が増える → すぐ税金が増える
ではありません。
時間差があります。この時間差を理解していないと、独立初年度のキャッシュフローが非常に分かりにくくなります。
【6月】住民税の支払いが始まる
フリーランスにとって、6月は特に注意したい月です。
前年の所得をもとに計算された住民税の納税通知が届き、普通徴収の場合は自分で納付します。
住民税の具体的な納期は自治体によって異なりますが、一般的には複数回に分けて納付します。
ここで怖いのが、
「前年はたくさん稼いだけど、今は売上が減っている」
というケースです。前年の所得に基づく住民税なので、今年の売上状況とはズレることがあります。
【7月】予定納税が始まる人もいる
ここが、僕自身が独立前に知らなかったポイントです。
予定納税です。
予定納税とは、前年分の所得税などを基準として、今年の所得税の一部をあらかじめ納める制度です。予定納税基準額が15万円以上の場合、原則として予定納税の対象になります。第1期分は7月、第2期分は11月に納付します。
つまり、
3月に所得税を払ったから終わり
ではありません。翌年の税金の一部を、7月・11月にも先に払うことがあります。
【8月〜10月】税金・社会保険の支払いが続く
8月以降も、
- 住民税
- 国民健康保険
- 国民年金
- 固定資産税
- その他の自治体への支払い
などが発生する可能性があります。特に国民健康保険は、具体的な納期が自治体によって違います。
そのため、
「国保は○月に払えばいい」
と全国共通のスケジュールで考えないほうが安全です。自分が住んでいる自治体から届いた納付書・納税通知書を確認してください。
【11月】予定納税の第2期
11月には、予定納税の第2期分があります。
予定納税の第1期・第2期は、それぞれ予定納税基準額の3分の1が基本となります。ここまで来ると、
「3月に税金を払ったから、もう大丈夫」
と思っていた人ほど驚くかもしれません。フリーランスでは、
3月 → 6月 → 7月 → 11月
と大きな支払いが続くことがあります。だからこそ、年間のキャッシュフローを見る必要があります。
【12月】翌年の税金に備える
12月は、翌年の確定申告に向けて準備を始めるタイミングです。
この時点で、
- 売上はいくらか
- 経費はいくらか
- 所得はいくらくらいになりそうか
- 税金用のお金はいくらあるか
- 翌年3月にいくら必要になりそうか
を確認しておくと安心です。
「確定申告は3月だから、3月になってから考える」
のではなく、
12月時点で翌年3月の支払いを予測しておく
ことをおすすめします。
フリーランスの年間税金スケジュールを図にするとこうなる
ざっくりイメージすると、
前年の売上・所得
↓
1〜2月:確定申告準備
↓
3月:所得税・確定申告
↓
6月:住民税など
↓
7月:予定納税・住民税・国保など
↓
8〜10月:住民税・国保など
↓
11月:予定納税
↓
12月:翌年の税金を予測
という流れです。
そして翌年もまた、
確定申告 → 住民税 → 予定納税
というサイクルが続きます。
僕が実際に約260万円の支払いを経験して感じたこと
ここで、僕自身の経験をもう一度紹介します。
ある年、僕には次の支払いがありました。
| 支払い | 金額 |
|---|---|
| 所得税 | 約75万円 |
| 住民税 | 約76万円 |
| 予定納税 | 約55万円 |
| 任意継続健康保険 | 約40万円 |
| 固定資産税 | 約14万円 |
| 合計 | 約260万円 |
これはあくまで僕自身の特定年度の実績です。フリーランスなら誰でも約260万円払うという話ではありません。
ただ、
「税金ってこんなに一気に来るのか」
と感じたのは事実です。特に怖かったのは、
「毎月80万円くらい入っているから大丈夫だろう」
という感覚と、
「実際には数十万円単位の支払いがまとまって来る」
という現実のギャップでした。
フリーランスが税金でお金を失わないための対策
1. 税金を「年額」ではなく「月額」で考え
税金が年間120万円だったとしても、
「120万円払う」
と考えると大きく感じます。そこで、
120万円 ÷ 12か月 = 月10万円
と考えます。
実際の支払いは月10万円ずつではなくても、
毎月10万円を税金用として確保しておく
ことで、まとまった支払いへの耐性が上がります。
予定納税を忘れない
所得税を払ったから終わり、ではありません。予定納税の対象になる人は、7月・11月にも支払いがあります。
自分が対象かどうかは、税務署からの通知などで確認しましょう。
住民税は「翌年に来る」と考える
今年稼いだお金に対する住民税が、今年すべて請求されるわけではありません。前年所得に基づいて翌年度に負担するため、
「稼いだ年」と「税金を払う年」がズレる
ことを意識してください。
キャッシュフローで管理する
これが一番重要です。税金の計算だけなら、会計ソフトや税額シミュレーターでもできます。
しかし、フリーランスにとって本当に怖いのは、
「支払日に口座残高が足りない」
ことです。だから、
- 今の貯金
- 毎月の売上
- 毎月の生活費
- 毎月の経費
- 税金
- 社会保険
- 投資
をまとめて考える必要があります。
月80万円のフリーランスなら税金はいくら確保すればいい?
これはよく聞かれる質問ですが、
「月80万円なら税金は毎月15万円」などと一律には決められません。
所得税は所得や控除によって変わりますし、住民税・健康保険も条件によって変わります。
僕自身、月80万円程度の売上だった頃は、税金として月15万円程度を確保するイメージを持っていました。しかし、それは正確な税額計算ではありませんでした。
実際には、所得税や住民税、予定納税などがまとまって発生しました。そのため、
「月○万円」と決め打ちするより、自分の条件で年間キャッシュフローを計算する
ことをおすすめします。
フリーランスの税金は「金額」より「タイミング」が怖い
ここまで読んでもらうと分かると思いますが、フリーランスの税金で怖いのは、
税率そのものだけではありません。
むしろ、
いつ、いくら、何の支払いが来るのか分からないこと
です。
会社員の場合は、給与から税金や社会保険料がある程度自動的に差し引かれます。一方、フリーランスでは自分で管理する必要があります。だからこそ、独立前から年間スケジュールを把握しておくことが重要です。
あなたの場合、1年間でいくらお金が残る?
ここまで読んで、
「自分の場合はどうなるんだろう?」
と思った人もいると思います。
例えば、
- 月の売上
- 貯金
- 生活費
- 経費
- 独立予定時期
が変われば、キャッシュフローも大きく変わります。
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「税金を払った後に、口座にいくら残るのか」
「独立してから資金が尽きないか」
を確認したい方は、ぜひ使ってみてください。
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今後は、独立前の会社員だけでなく、すでにフリーランスとして働いている人が現在の売上・貯金・生活費から計算できる形にも対応していく予定です。
フリーランスの税金・支払いについてよくある質問
Q. フリーランスの税金はいつ払う?
代表的なものでは、所得税は確定申告後の3月ごろ、住民税は翌年度から、予定納税は対象者の場合7月・11月が基本です。
ただし、住民税や国民健康保険などは自治体によって納期限が異なります。
Q. フリーランスは3月に税金を払えば終わり?
いいえ。
所得税の確定申告・納税が終わっても、住民税、国民健康保険、国民年金などがあります。
さらに、予定納税の対象者は7月・11月にも所得税の一部を前払いします。
Q. 予定納税は全員払う?
いいえ。
前年分の所得税などを基に計算した「予定納税基準額」が15万円以上の場合など、一定の条件に該当する人が対象です。
Q. 国民健康保険は何月に払う?
全国一律ではありません。
国民健康保険料・保険税の具体的な算定方法や徴収期限は、市区町村などが定めています。
そのため、住んでいる自治体から届く納付書・納税通知書を確認してください。
Q. 国民年金はいつ払う?
原則として、納付対象月の翌月末日が納付期限です。
令和8年度の保険料は月額17,920円です。
まとめ|フリーランスは「税金がいつ来るか」を知っておこう
フリーランスになると、会社員時代よりも税金・社会保険を自分で管理する必要があります。
特に覚えておきたいのは、
- 3月:所得税・確定申告
- 3月:消費税※
- 6月以降:住民税
- 7月:予定納税の第1期※
- 11月:予定納税の第2期※
- 毎月:国民年金
- 自治体ごと:国民健康保険など
という流れです。
僕自身、独立して一番困ったのは、
「税金が高いこと」より「いつ、いくら払うのか分かっていなかったこと」
でした。ある年には、所得税・住民税・予定納税・健康保険・固定資産税などで約260万円の支払いが重なりました。
もちろんこれは僕個人の実績で、すべてのフリーランスに当てはまるわけではありません。だからこそ、
フリーランスのお金は「年収」ではなく「年間キャッシュフロー」で考える。
これが僕が独立してから一番強く感じていることです。これからフリーランスになる人は、ぜひ「いくら稼げるか」だけではなく、
「いつ、いくら出ていくのか」
まで考えてみてください。そして、実際に自分の場合の資金繰りを確認したい人は、当サイトのキャッシュフローシミュレーターも活用してみてください。



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